現場から
藤野隆晃
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愛知・名古屋アジアパラ大会第2日は19日、競泳の女子100メートル自由形(視覚障害S13)で辻内彩野(三菱商事)が1分0秒84、女子200メートル自由形(知的障害)で木下あいらが2分9秒80でそれぞれ大会新記録をマークし、金メダルに輝いた。男子50メートル自由形(運動機能障害S4)では鈴木孝幸(ゴールドウイン)が金メダル。
柔道の女子52キロ級(全盲)で半谷静香(トヨタループス)が金、男子70キロ級(弱視)の瀬戸勇次郎(福岡県立糸島高)は銅だった。自転車男子3000メートル個人追い抜き(運動機能障害C1~2)で川本翔大(大和産業)が金メダルを獲得した。
初々しさ見せた14歳
競泳男子200メートル個人メドレー(運動機能障害SM6)では、日本選手団で最年少の14歳、山田龍芽(りゅうが)(横浜市立上白根北中)が7位でレースを終えた。平泳ぎで出力が落ちて波に乗れず、「自分の泳ぎができなかった」と振り返った。
それでも、今年9月に出した自己ベストを5秒更新。ゴール後には白い歯を見せ、「歓声がめっちゃ大きかった」と初々しかった。
パラスポーツの世界は、選手層が薄いことなどを理由に長年にわたって、主力の顔ぶれが変わらないという課題がある。
この日、競泳男子50メートル自由形(運動機能障害S4)で金メダルに輝いた鈴木孝幸は、パラリンピックに6回出場している。39歳の鈴木は「今後、(日本の)パラ競泳が盛り上がるには若い選手が必要」と話す。
同じ競泳に出場している都甲万結(とごうまゆ)(大分市立南大分中)も山田と同じ2012年生まれだ。日本のパラスポーツ界は、13年に東京パラリンピック開催が決まったのを機に環境整備が大きく進み、認知度も上がった。そんな中で育った山田らの世代は、ナショナルトレーニングセンターでの合宿など地位向上の恩恵を受けてきた。
山田も都甲も今大会では複数レースに出場する。2年後のロサンゼルス・パラリンピック、さらには6年後のブリスベン・パラに向け、すべてが糧になる。日本初開催のアジアパラは、次代を担う選手が貴重な経験を積む舞台にもなっている。
銅の瀬戸「満足できるものじゃない」
柔道男子70キロ級(弱視)の瀬戸勇次郎は銅メダルという結果に「満足できるものじゃない」と表情は険しかった。準決勝で、9月の世界選手権決勝で敗れたヌリラエフ(ウズベキスタン)に再び屈した。
2024年パリ・パラリンピックで金メダルに輝いたあと、高校の教員になり、練習量はパリ前の「1割もない」。「パリ以上のものを見せられる自信は正直なかった」が、それでもアジアパラを目指した。21年の東京パラは無観客だったため、「(国内で)たくさんの方の応援の前で試合がしたかった」からだ。
今後については「自分の考えを整理した上で判断したい」と話すにとどめた。
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