「婚姻関係は破綻」不倫の慰謝料認めず 最高裁初判断後の差し戻し審
松本敏博
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不貞行為について「婚姻関係がすでに破綻(はたん)していると信じるだけの理由があれば、過失はない」と最高裁が初の判断を下した民事訴訟の、差し戻し控訴審判決が15日、高松高裁であった。藤田昌宏裁判長は、元妻の女性と被告の男性の不倫で離婚を余儀なくされたとして慰謝料を求めた、元夫の訴えを退けた。
判決によると、男性は同じ職場の女性から離婚に関する相談を受けるようになり、一部を記入した離婚届や「今後は家計を別々に管理する」という趣旨の夫婦間のメールも見せられていた。2人は2023年8月ごろから不倫関係になり、女性は同年11月に元夫と離婚した。
差し戻し前の控訴審判決で高松高裁は、男性に過失があるとして慰謝料など55万円の支払いを命じた。
だが、上告審で最高裁は女性の言動から「夫婦のいずれも離婚への強い意思があった」と男性が認識してもおかしくないと指摘。婚姻関係の破綻の有無や時期、男性の認識の妥当性について十分に検討しなかった控訴審の判断は誤っているとし、審理を差し戻した。
差し戻し控訴審で藤田裁判長は「婚姻関係は、離婚届を女性が作成した頃にはすでに破綻していた」と指摘。婚姻関係が破綻した後の不貞行為は基本的に責任を負わないとする判例に照らし、男性側の認識について判断するまでもなく、元夫の請求は認められないとした。
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