深掘り
防衛省の研究費に手を伸ばした教授 「学生さえ節約させてしまった」
枝松佑樹 竹野内崇宏
[PR]
安全保障技術への活用を期待し、防衛省が募る基礎研究費の制度(防衛省ファンディング)に対して、大学からの応募が急増している。制度に応募した研究者たちの受け止めとは。
2022年の秋だった。大阪公立大の森浩一教授(50)は研究室のパソコンで、防衛装備庁のホームページを眺めていた。ふと、「宇宙機等の推進」という記載に目がとまった。宇宙機とは、人工衛星や探査機など広く宇宙で運用される人工物を指す。
見ていたのは、大学や企業などの基礎研究に資金を出す「安全保障技術研究推進制度」の募集要項。研究テーマがいくつか並ぶ中に、その言葉があった。基礎研究であれば広く募る、とも書かれていた。
森さんの研究は、レーザーでプラズマをつくることから出発し、この頃は、電子ビームを使ってスペースデブリ(宇宙ごみ)の軌道を変えられないかと検討していた。他省庁の研究費は対象を細かく限定した公募が多いなか、この制度は幅広かった。
「非常にマッチングが良い」。そう思った。
記事の後半では制度の第一期に採択され、「応募への抵抗はなかった」と振り返る研究者を紹介します。エネルギー分野の研究ですが「戦地で使われる可能性はある」と語ります。
森さんはこの10年ほど、「自分は研究費を多く獲得できていない方だ」と考えていた。
大学に配られる基盤的な予算…
この記事は
有料記事です。残り2441文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事を書いた人
- くらし科学医療部|宇宙担当
- 医療・科学の調査報道
- くらし科学医療部|専任記者
- AI・テクノロジー・サイエンス
関連トピック・ジャンル
ジャンル
