安田琢典
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三重県議会は16日、理不尽な要求や暴言など客からの迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を防ぐため、三重県が全国で初めてとなる刑事罰を盛り込んだ防止条例案を可決した。来年4月に施行される予定。
条例では、大声を出すなどして不安を抱かせる方法での利益供与や過剰な謝罪・面会の要求、ひわいな言動やつきまとい行為などを「特定カスハラ」と定義。従業員らが被害に遭った場合、事業者は録音や録画などの証拠とともに知事に申し出る。
識者らによる県の審査会が特定カスハラに該当すると判断すれば、知事は加害者に「禁止命令」を出し、従わなかった場合は捜査機関に刑事告発する。裁判所が有罪と認めれば50万円以下の罰金、または拘留、科料などの罰則を科す。
知事「日本は顧客の立場が強い」
県はカスハラが広く社会問題化しているとして、2024年に有識者会議を立ち上げた。恐喝罪や強要罪などに当たるとまでは言えず、現行法令で対応できない行為について、罰則の対象にできるかどうか検察庁などと協議を重ねてきた。
罰則の導入には、事業者や労働組合からカスハラを抑止する効果が高いと評価する声があがる一方で、「消費者が正当な権利を主張することを妨げる恐れがある」と慎重な意見もある。
条例案可決後、報道陣の取材に応じた一見勝之知事は「諸外国と比べて日本は顧客の立場が強く、カスハラが多いとされてきた」と指摘。そのうえで「条例ができることで、三重県内ではカスハラ行為がなくなっていくと思う。罰則は抑止力としても意味がある」などと述べた。
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