井上八千代さん、文化功労者に選出 多くを語らぬ京舞の魅力伝えたい
川村貴大
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京舞の井上八千代さん(69)=本名・觀世(かんぜ)三千子=が、文化功労者に選ばれた。京都市内の稽古場で、受章への思いをはじめ、これまでとこれからを語った。
江戸後期に京都で生まれ、花街で座敷舞として発展した京舞井上流の五世家元として、芸を受け継ぎ、磨いてきた。「伝統を守っていくようにというお励ましの言葉と思っております」と選出を喜んだ。
2歳から芸に打ち込み、50代で人間国宝になった。原動力は「師匠で祖母の四世八千代という人の舞にひかれたことに尽きます」。2004年に98歳で亡くなった四世は、生まれたてのみずみずしさと、大地に根を張る力強さを併せ持ち、90代でより自由な舞に進化したという。
自身も70歳を目前にして、祖母を目標に「自分に合ったものを一つひとつ大切に舞っていきたい」と意気込む。
祇園甲部の芸舞妓(げいまいこ)による舞踊公演「都をどり」の指導などを通じて、後進の育成にも努めてきた。「多くを語らない、取っつきの悪い舞」の中で「人が生きている有り様」を表現しているのが京舞という。その奥深い魅力を次世代に伝えていくため、「京都でもう少したくさんの人に舞をちゃんとお教えしないといけない」と抱負を語る。
井上八千代さん
いのうえ・やちよ 69歳。日本舞踊家。京舞井上流五世家元。能に通じる端正な動きと祇園の座敷文化に磨かれた深い情趣で、独自の芸境を築く。「都をどり」などの振り付け、演出も手がける。15年、京舞の人間国宝。
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この記事を書いた人
- 文化部|伝統芸能・演芸担当
- 伝統芸能・演芸、お笑い、教育
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