視点・解説
山田佳毅
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短期決戦で選手が繰り広げる一投一打には、シーズンとは違う重みがある。それがクライマックスシリーズ(CS)であり、日本シリーズだ。
短い戦いの中で、誰が最高殊勲選手(MVP)に選ばれるのか。毎年、序盤から気もそぞろになる。
1戦目はソフトバンクが取った。両チームのボルテージを上げた選手が、どちらもCSのMVPだったのは興味深い。
ソフトバンクの庄子雄大は七回に先取点を奪う内野ゴロを、延長十一回には決勝の適時二塁打を放った。敗れたものの、DeNAの牧秀悟は八回にバックスクリーンへ同点弾を打ち込んだ。
2年目で飛躍した庄子と、チームの顔の牧。シーズン中の存在感も十分にあった。
一方、短期決戦に集中力を発揮する選手もいる。昨年の日本シリーズMVPの山川穂高(ソフトバンク)もその一人。シーズンでは低迷したが、CS第1戦でサヨナラ打、日本シリーズでは3本塁打、7打点。乗せたら手に負えなくなるタイプをどう封じるのかも、互いの知恵比べとなる。
派手な投打だけが「最高殊勲」の対象になるわけではない。2018年シリーズのMVPは、打率1割台、打点なしの甲斐拓也(ソフトバンク、現巨人)。広島の盗塁をことごとく阻止し、攻撃の芽を摘みとった「いぶし銀」の働きが評価された。
今年、両チームはともにCSを無敗で勝ち上がった。「いつも通り入れた」という庄子のように、好調な選手の勢いが続けば分かりやすい。
だが、そこは大舞台。CSのMVPが、そのまま日本シリーズのMVPに輝いたことはまだない。
過去10年の日本シリーズMVP
16年 レアード(日)
17年 サファテ(ソ)
18年 甲斐(ソ)
19年 グラシアル(ソ)
20年 栗原(ソ)
21年 中村(ヤ)
22年 杉本(オ)
23年 近本(神)
24年 桑原(D)
25年 山川(ソ)
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