「口先だけじゃなくて実際だ」 ノーベル賞・硤合さん、学生らに語る
鈴木智之
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ノーベル化学賞を受賞する東京理科大の硤合(そあい)憲三(けんそう)栄誉教授が20日、東京都内で開かれた日本化学会の会合で講演した。他の研究者とのコミュニケーションについて、「口先だけでどうこうじゃない」と述べ、実際の特色を生かした共同研究が重要だと指摘した。
硤合さんは講演の冒頭で、アミノ酸や糖などの分子には鏡映しの関係の2種類の型があり、生命を構成する分子ではどちらか一方に偏っていることを説明。自らの研究成果について豊富な実験データをもとに解説した。
化学反応を促す触媒の型によって生成物の型が決まることを1980年代に発見。90年代には、生成物自らが触媒となる「不斉自己触媒」を実現し、その後も研究を発展させてきた経緯を語った。
現在の関心についての質問には「(鏡映しの2種類がある)原因をもっと幅広く検討していきたい」と答えた。
共同研究を進める際のコミュニケーションのポイントを問われると、知識や物質などそれぞれの研究チームが持つ特色が重要であるとして、「口先だけでどうこうじゃなくて実際だ」と話し、笑いを誘った。
講演を聴いた東京農工大大学院修士課程の小野遥希さん(25)は「実験データの量に圧倒された。実験をやっている身としては、あの量をこなすのはすごいこと。自分自身も頑張らないといけないなと感じた」と話した。
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