上保晃平
[PR]
北海道・知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で、死亡した甲板員・曽山聖(あきら)さん(当時27)の両親=東京都=が「船の不具合を見逃した」として国と日本小型船舶検査機構(JCI)に計約1億800万円の賠償を求めた訴訟は10月23日、東京地裁(大野晃宏裁判長)で結審した。判決は来年2月12日の予定。
事故は2022年4月に発生し、乗客乗員26人が死亡・行方不明となった。国の運輸安全委員会がまとめた調査報告書によると、船は甲板のハッチが確実には閉じていない状態で出航。波と風が強まるなかでハッチが開き、海水が流れ込んだことで沈没した。
裁判で両親側は、JCIの船体検査や北海道運輸局の特別監査で、ハッチの不具合が見逃されたと主張。検査や監査が適切にされていれば事故は防げたと訴えている。
被告の国とJCIは、事故原因は悪天候が予想されるなかで船長が出航を中止しなかった点にあり、被告側の対応に問題はなかったとして、請求棄却を求めている。
事故をめぐっては、乗客の家族たちが運航会社と社長の桂田精一被告(63)=業務上過失致死罪で禁錮5年の実刑判決、控訴中=に計15億円超の賠償を求めた訴訟が札幌地裁で結審し、来年2月25日に判決が予定されている。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
この記事を書いた人
- 東京社会部|裁判担当
- 社会保障、障老病異、社会思想
関連トピック・ジャンル
ジャンル
