過去最大級の日米共同演習が始まる 台湾有事にらみ「危機感の表れ」
矢島大輔
[PR]
自衛隊と米軍が参加して2年に1度行われる日米統合共同演習「キーン・ソード(鋭い剣)」が19~29日の日程で始まった。日米合わせて過去最大規模の5万7千人が参加し、沖縄の先島諸島では米軍の最新鋭ミサイル、九州では自衛隊の敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つ長射程ミサイルをそれぞれ初めて展開する。台湾有事などを念頭に中国を牽制(けんせい)する狙いがあるが、軍事的な緊張を高める懸念もある。
2027年までに中国が台湾侵攻作戦を展開する能力を持つとの分析を踏まえ、日米は沖縄の先島諸島を「最前線の防衛拠点」と位置づけ、強化を急いでいる。
台湾から100キロと国内で最も近い与那国島には今回、米軍の最新鋭ミサイル装置である地対艦「ネメシス」、地対空システム「マディス」を搬入する。石垣島には高機動ロケット砲システム「ハイマース」を配置し、それぞれ初めて展開する。
また、長崎と佐賀の県境にある大野原演習場では、今年3月に健軍駐屯地(熊本)に配備された長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾(12式能力向上型)」を初めて展開する。射程が1千キロ程度あり、中国の沿岸部や台湾周辺の海域に届く。訓練では実射はせず、海上の標的に狙いを定めて発射するまでの手順を確認する。
自衛隊制服組トップの内倉浩昭・統合幕僚長は9日の会見で「必要な場所に必要な能力を展開することは不可欠。その結果、最大に近い規模になったことは危機感の表れであり、訓練ニーズの表れだ」と語った。
一方、演習を控えた10月初…
この記事は
有料記事です。残り223文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
関連トピック・ジャンル
ジャンル
