難攻の石段、どうやって上る 彦根城で山かご使いバリアフリー実験
小西良昭
[PR]
足の不自由な人も、お城の石段を上るには――。こんなバリアフリー実験が10月19日、滋賀県彦根市の国宝・彦根城であった。使ったのは、江戸時代の山越えをヒントに作られたアルミ製山かご。市職員やボランティアが2人1組で担ぎ、途中交代しながら、石段約140段を往復した。
彦根城は小高い山にあり、天守前(本丸)までの高低差は約50メートル。距離は約285メートルある。敵が一気に駆け上がれないように石段は不規則で、何度も折れ曲がる。敷地は特別史跡のため、エレベーターやスロープはない。
担ぎ手4組が途中3回交代して、10分余りで天守前に到着。車椅子利用者の男性(24)は、かごの乗り心地を「もっと揺れると思ったが、案外よかった。天守が予想より大きくて驚いた」と話した。市担当者は「無事に登城できた。多くの人手がいるのが課題」と語った。
彦根城は天守、御殿跡や重臣屋敷跡、堀、石垣、櫓(やぐら)などが一体として残る。1992年に世界遺産の国内暫定リストに挙がって以降、国内推薦されることが今年ようやく実現。市は2年後の世界遺産登録をめざすなかで、誰もが登城できる環境整備を探る。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
関連トピック・ジャンル
ジャンル
