秋空に響く「ヤーヤドー」弘前ねぷた、江戸から続く墨田区との深き縁
姫野直行
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青森県の「弘前ねぷた」が24日、東京都墨田区で運行され、降りしきる雨の中、「ヤーヤドー」のかけ声が響いた。青森から遠く離れた墨田区で運行されるようになったのは、江戸時代から続く縁がきっかけだった。
墨田区の北斎通りに、祭囃子(まつりばやし)や太鼓が鳴り響き、「ヤーヤドー」のかけ声とともに高さ約8メートルの大型ねぷたが練り歩いた。午後4時ごろから始まり、すみだ北斎美術館の近くから大横川親水公園で折り返して往復約1.5キロを運行。暗くなるにつれて、ねぷたの明かりで「鍾馗(しょうき)と鬼」などの色鮮やかな絵が浮かび上がった。弘前市へのふるさと納税の特典「曳行(えいこう)体験」で参加した会社員の植竹まい子さん(45)は「青森が大好きなので、参加できてうれしい」と話した。
墨田区と弘前市の関係は江戸時代にまでさかのぼる。江戸時代、現在の北斎通り(墨田区亀沢)周辺は、弘前藩(津軽家)の屋敷地だった。すみだ北斎美術館や緑町公園の辺りには上屋敷があった。
この縁で「北斎祭り」で毎年、弘前ねぷたが運行されるようになったという。祭りでは金魚ねぷたを作るワークショップも行われた。毎年人気で、今年は2日間に増やして定員を倍にしたが、それでも定員を上回る応募があったという。
墨田区で生まれ育った浮世絵師・葛飾北斎とも縁があった。北斎は、弘前藩主に依頼されて弘前藩の屋敷の屛風(びょうぶ)に馬の絵を描いたとされる。ただ、その屛風は残念ながら現存していない。また、弘前ねぷたの山車に多く描かれる武者絵は、北斎とその弟子らによる「新編水滸画伝(すいこがでん)」や「絵本通俗三国志」などを手本として発展してきた。
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