受診を避ける、手術を延期…小児期の性的虐待の影響は大人になっても
大貫聡子
[PR]
子どもの頃に性的虐待を受けた人は、大人になってからも、予約した医療機関の受診を見送ったり、予定していた入院・手術を延期した割合が高い――。そんな調査結果を、東北大学などの研究チームが国内2万8千人を対象とした分析で明らかにした。医療機関の数や距離だけでなく、患者が継続的に相談できる環境整備の検討が必要なことが示唆されたという。
18歳までの小児期に、性的虐待や望まない性的接触や性行為の強要などの経験をすると、成人後の心身の健康や社会生活と長期的に関連する可能性が指摘されている。しかし、実際に予定した受診の中断や治療の延期などを全国規模で調べた研究は限られていた。
研究は、東北大学大学院医学系研究科の香田将英講師(公衆衛生学)らのグループが、日本国内のインターネット調査に参加した18~79歳の2万7699人を分析した。
18歳になるまでに望まぬ性的接触や性行為の強要など性的虐待を受けたと回答した人は2567人で、全体の9.3%を占めた。回答を比べると、直近2カ月に予定していた受診を見送った人は16.7%(経験なし10.2%)、急な受診ができなかった人が14.3%(同6.6%)、入院の延期が5.6%(同1.8%)、手術の延期が6.8%(同1.8%)と、いずれも経験なしの群より多く、年齢や性別、所得、ほかの小児期の逆境体験などを統計的に調整した後も関連がみられた。
さらに、予定していた受診見…
この記事は
有料記事です。残り491文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事を書いた人
- くらし科学医療部
- ジェンダーと司法、韓国、マイノリティー
関連トピック・ジャンル
ジャンル
