矢島大輔 富永鈴香
【動画】大野原演習場で長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」が展開される様子が初めて報道公開された=富永鈴香、奥村智司撮影
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陸上自衛隊は25日、長崎、佐賀両県にまたがる大野原演習場で、敵基地攻撃能力(反撃能力)を持つ長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」を展開する様子を初めて報道陣に公開した。長射程ミサイルには、海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがあるが、軍事的な緊張が高まる懸念もある。
29日まで開催されている日米共同統合演習「キーン・ソード(鋭い剣)」にあわせて公開された。25式地対艦誘導弾は射程が1千キロ程度あり、中国の沿岸部や台湾周辺の海域を射程内に収める。今年3月に熊本県の健軍駐屯地に、25式のミサイルシステムと部隊が初めて配備された。今回の日米共同統合演習で初めて駐屯地外に出て、実践的な訓練を行っている。
報道公開では、海上にいる敵国の艦艇に狙いを定めて発射するまでの手順を確認した。発射装置の車両1台が、偵察用の車両1台と共に現場に到着すると、部隊の隊員らが周囲の安全を確認。その後、発射装置部分の角度を上げて、誘導弾を発射できる態勢にした。実射はしなかった。
25式地対艦誘導弾は、2027年度には静岡県の富士駐屯地にも配備される予定。地元からは「有事の際の標的になる」と懸念する声もあがる。
陸自トップの荒井正芳・陸上幕僚長は20日の会見で、長射程ミサイルの保有について「我が国を守り抜く強固な意思と能力を示し、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力を高めることができる」と意義を強調した。
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