現場から
岡本智
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水道用水の確保などを目的に、独立行政法人水資源機構が60年ほど前から計画を進めてきた南摩ダム(栃木県鹿沼市)が、まもなく完成する。人口や工業用水需要の減少に伴い、機構が現段階で計画する最後の巨大ダムだが、他にはない個性があるらしく、関係者は「土木技術のロマンの結晶」と興奮を隠さない。そのわけとは。
市街地から車で30分ほど山奥に入ると、ダムの管理棟近くに人工湖をまたぐ「絶叫吊(つ)り橋」と「ジップライン」が目に飛び込んできた。なにを絶叫するのか、と記者が軽い気持ちで挑戦した。
【動画】栃木県鹿沼市でまもなく完成する南摩ダムを渡る「絶叫吊り橋」と「ジップライン」に記者が挑戦=岡本智撮影
水面まで30メートルほどあるだろうか。安全ベルトを身につけ吊り橋のスタート地点に立つと、足元はクルクル回るはしごのようなもの、2本の細いワイヤといった16種類のアクティビティーのほかに何もない。
体につながっているのは金具に付いた命綱だけで、足が震えてうまく進めない。約170メートルの橋を渡るのに30分近くかかった。
帰りは隣のジップライン。30秒ほどで気持ちよく戻ってきた。とても眺めがいい。ダムはまだ試験的に水をため始めたところなので、「今だからこそ味わえる水面からの高さ」(栃木県の担当者)だそうだ。
1回5千円で、来春にはより距離の長い2本のジップラインも稼働予定。市はふるさと納税の返礼品に採用した。
この施設、いわばダム建設による地元への「見返り」だ。
少し離れた場所にある森林体…
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