調教師から「死ね」「ゴミ以下」 自殺した厩務員にパワハラ労災認定
遠藤花
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川崎競馬小向厩舎(きゅうしゃ)(川崎市幸区)で働いていた厩務(きゅうむ)員の男性(当時43)がうつ病エピソードを発症し、2024年2月に自死したのは、上司にあたる調教師からのパワーハラスメントや長時間労働が原因だったとして、川崎南労働基準監督署が労災認定していたことがわかった。遺族の代理人弁護士らが22日、記者会見して明らかにした。認定は6月25日付。
男性は24年2月11日に自宅で自ら命を絶った。労基署の調査復命書によると、男性は1月21日、他の厩務員らの前で調教師から大声で「死ね」と言われた。2月4日ごろにも叱責(しっせき)され、自死した11日には「厩務員はゴミ以下」「犬猫以下」などの暴言を受けたという。
川崎競馬場 競走馬を飼育
男性は1月18日~2月3日、17日間連続で勤務。うつ病エピソード発症前の時間外労働は、2カ月前の約43時間から1カ月前には約66時間に増えていた。
厩務員は競走馬の育成や飼育管理などを担い、競走馬を管理する調教師と雇用契約を結ぶ。男性は15年8月から雇用されていた。遺族代理人の笠置裕亮弁護士は、厩舎では雇用主である調教師が労働時間の管理などを怠り、厩務員が労働法の保護を受けられていない実態があると指摘。「こうした事態を防ぐための一丁目一番地は、労働時間や労働者の健康状態を使用者が管理することだ」と話した。
調教師側は「パワハラしていないと認識」
男性の母(74)は会見で「亡くなる2年ほど前から、目に見えて髪の毛が抜けていった。どんなにつらく、悔しかったかと思うと、やりきれない」と涙ながらに語った。「息子の死を無駄にしないよう、厩務員の労働環境を改善してほしい」と訴えた。
調教師の代理人弁護士は「ハラスメントにあたる行為は行っていないという認識。資料を精査していないので具体的なコメントについては差し控えたい」とした。
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この記事を書いた人
- 横浜総局|事件・司法担当
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