深掘り
日銀総裁に「国債買い入れ」求めた高市首相 アベノミクス回帰の思惑
神山純一 女屋泰之
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連載「検証 高市政権1年」(4)
日本銀行の植田和男総裁が5月22日夕、首相官邸に高市早苗首相を訪ねた。6月の金融政策決定会合での利上げを控え、首相に「お伺い」を立てるためだった。首相は政策金利(短期金利)を0.75%から1.0%程度に引き上げる方針は否定しなかったが、一つ「注文」をつけた。
政府や日銀関係者によると、日銀が買い入れを減らしている国債(国の借金)について、首相から増額を求める趣旨の発言があったという。それは、何を意味するのか。
高市政権が発足してから10月21日で1年となります。この間、高い支持率を維持する背景には何があるのか。これからどのような政策を進めていくのか。関係者に対する取材をもとに検証します。
首相は2024年9月の自民党総裁選で「金利をいま上げるのはアホやと思う」と語るなど、金融緩和の志向が強いとされる。ただ、昨年10月の政権発足以降、日銀は今年9月まで計3回利上げした。毎日の資金繰りのために金融機関の間でやり取りされる短期金利(無担保コール翌日物)の上昇を通じて、物価高や円安のリスクに備えるためで、首相も容認せざるを得なかったようだ。
政府関係者は、首相の発言を「(短期金利の)利上げを認める代わりに、長期金利の上昇を抑えたいとの期待があった」と解説する。
長期金利は、住宅ローンの固定金利や企業の資金調達、国債の返済計画に影響する。首相の看板政策「責任ある積極財政」や消費減税をめぐる財源への不安もあって、政権発足後に急上昇した。米国債の金利もつられて上がり、トランプ政権からも是正を求められている。
だが、長期金利は金融市場で決まるため、政府・日銀といえども容易にコントロールできない。そこで首相が参考にしたとみられるのが、「アベノミクス」への回帰ともいえる手法だった。
アベノミクスは、高市早苗首…
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