「見捨てたら誰が面倒を…」息子を手にかけた父が法廷で語ったこと
伊東聖
[PR]
父(74)は、息子(47)の首に巻かれた電気カーペットのコードを力いっぱい引っ張った。息子は窒息死した。そばには、直前に息子が書いたメモが残されていた――。
広島地裁呉支部(広島県呉市)で10月15日にあった判決は、事件の状況をそう認定した。父は殺人未遂容疑で現行犯逮捕され、嘱託殺人の罪で起訴されていた。
判決によると、父は6月3日正午過ぎ、呉市内の自宅で、息子からの嘱託を受け、首を電気コードで絞め、殺害した。
元自衛官の父は9月10日の初公判で起訴内容について問われると、指先までぴんと伸ばした直立不動の姿勢で「間違っているところはありません」と大きな声で答えた。
公判では、一家の生活状況が明らかにされた。息子は21歳のころに統合失調症を患い、父と母(75)は、四半世紀にわたって面倒を見てきた。父は潜水艦の乗組員だったため、不在にすることが多く、その間は母が1人で世話をしていた。
家の壁やドアを蹴り、暴れたことも
息子は身長183センチ、体重は100キロ以上あった。しばしば暴れた。気に入らないことがあると、家の壁やドアを蹴り、ペットの犬を絞め上げた。母の首を絞めることも月に5~6回はあったという。小柄な父の体に乗って押さえつけることもあった。
グループホームへの入所を勧…
この記事は
有料記事です。残り1238文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事を書いた人
- 呉支局長
- 事件、沖縄、被爆者・戦争体験者、街だね
関連トピック・ジャンル
ジャンル
