子どもが自転車で転んだら内臓傷つく大けが…「ハンドル外傷」に注意
小泉浩樹
[PR]
子どもが自転車で転倒した際、ハンドルの端がおなかに深々と食い込む事故に国民生活センターが注意を呼びかけている。「ハンドル外傷」と呼ばれ、一見すると軽傷に見えても、重い内臓損傷を引き起こしているケースがあるという。
国民生活センターなどによると、2021年4月~26年7月、15歳以下の子どもが自転車などのハンドルで腹部などを打撲して内臓を損傷するなどしたハンドル外傷の事故は39件あった。
22年9月には、9歳の男児が自転車でカーブを曲がり切れずに転倒し、ハンドルで腹部を強打した。当初は自宅で様子を見ていたが、痛みが強まり、嘔吐(おうと)の症状も出たため受診したところ、膵臓(すいぞう)を損傷していたことが分かったという。
ハンドル外傷は、ハンドルの端という狭い部分に衝撃が集中するのが特徴だ。そのため、体の表面の傷や打撲の程度に比べて、内臓が深刻な損傷を受けていることがあり、「見た目の軽さ」と「体の中の重症度」が一致しない事故だという。
子どもは肋骨柔らかく、内臓守り切れないことも
佐久総合病院佐久医療センター(長野県)の坂本昌彦小児科副部長は「ハンドル外傷は内臓損傷を伴いやすく、手術が必要になる割合が高い。非ハンドル外傷と比べて大きな手術が必要になるリスクが3.4倍、手術率は約31.5%だったとの報告もある」と話す。
ハンドル外傷が起きやすいのは6~14歳で、特に9~10歳に多いとされる。子どもは大人に比べて腹部で内臓が占める割合が大きいうえ、肋骨(ろっこつ)もやわらかく発達途上にあるため、臓器を十分に守り切れず、重いけがにつながりやすいという。
また、ハンドルの形状によっても危険性は変わる。一般に細いハンドルほど衝撃が狭い範囲に集中しやすく、内臓を損傷するリスクが高まる。ハンドルグリップが破損し、内部の金属パイプが露出している場合は、さらに重大な事故につながるおそれがある。
国民生活センターはまた、日頃から子どもに「おなかをぶつけると、時間がたってから具合が悪くなることがある」と伝えておくよう呼びかけている。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
この記事を書いた人
- くらし科学医療部|消費者庁担当
- 消費者問題、社会保障、地方自治
関連トピック・ジャンル
ジャンル
