オンライン会議で役員解任、高裁も「違法」判決 リアル会場を設けず
上保晃平
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一般財団法人が、リアル会場を設けない「バーチャルオンリー」の会議で役員を解任したのは違法か。この点が争われた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(中吉徹郎裁判長)は10月21日、元役員側の主張を認めて解任決議を取り消した一審・東京地裁判決を支持した。解任は適法だと訴えた法人側が、再び敗訴した。
企業の社史編纂(へんさん)などを手がける一般財団法人「日本経営史研究所」(破産手続き中)は昨年10月、臨時の評議員会をオンラインで開き、代表理事の女性1人と理事の男性1人を解任することを決議した。会議に参加した評議員6人のうち1人は、決議の直前に「利害関係にある」として強制退室させられていた。
評議員会は一般財団法人の最上位の意思決定機関。一般財団法人に関する法律は、評議員会を開催する時には「場所」を定めるよう求めている。
高裁はまず、バーチャルオンリー会議に「場所」があるとはいえないとする地裁の判断を支持した。対面とオンラインの参加を組み合わせた「ハイブリッド型」であれば問題はなかったが、今回の会議は招集通知に「オンライン形式」としか記載がなく、直接参加する機会が保障されていなかったと指摘した。
さらに高裁は、評議員の1人が会議を強制退室させられたことや、開催に必要な理事会の事前決議がなかった点も違法だと判断。地裁に続き、2人の解任を取り消した。
解任取り消しを求めた元役員の代理人の平井孝典弁護士は「バーチャルオンリー会議では、異議を唱える参加者を強制退室させることも容易になる」と述べ、判決について「一般財団法人のガバナンスに一石を投じたものだ」と評価した。
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この記事を書いた人
- 東京社会部|裁判担当
- 社会保障、障老病異、社会思想
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