南島信也
[PR]
静岡県沼津市で日刊地域紙「沼津朝日」を発行する沼津朝日新聞社が年内で廃刊することを決めた。6日付紙面で発表した。久保田公乃社長は理由について、「創刊時から培った(編集の)方向性を変えずに精神性を守りたかった」と話している。
沼津朝日新聞は1952年12月、朝日新聞の販売拡張のためのサービス版として創刊された。54年5月に割安で郵送できる「第3種郵便」の認可を受けて有料販売を始めたが、当初は朝日新聞とあわせて購読する「併読紙」だったという。久保田社長の父が初代社長を務めた。
主な取材エリアは、沼津市と清水町だった。「市民のための市民の新聞」を掲げ、市民の視点に立った紙面づくりに力を注ぎ、行政や議会の動き、地元イベントなどを詳細に報じてきた。
コンビナート阻止、公害問題取り組み
編集の方向性を決定づけたのが、63年末に浮上した大型石油化学コンビナートの建設計画だった。県が沼津市、清水町、三島市にまたがる計画を発表した当時、全国では光化学スモッグなどの公害が社会問題となっていた。地元高校教諭らは公害の恐ろしさを学ぶ市民向けの勉強会を立ち上げ、「この街にコンビナートは必要ない」と結論づけた。
沼津朝日は市民たちによる反…
この記事は
有料記事です。残り843文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
関連トピック・ジャンル
ジャンル
