清水優志
[PR]
(17日、プロ野球クライマックスシリーズ最終ステージ 横浜DeNAベイスターズ8―5阪神タイガース)
勝利に飢えた甲子園の阪神ファンから「あと1球」の大合唱がわき上がる。それを悲鳴に変えたのは、勝利をあきらめない伏兵の一打だった。
1点を追う九回。DeNAはイニングをまたいだ阪神のクローザー、工藤泰成から四球と内野安打などで2死二、三塁の好機をつくる。ここで3番佐野恵太の代走で途中出場の三森大貴が打席へ。159キロ、160キロの豪速球であっさり追い込まれたが、3球目の高め直球を中前に落とした。土壇場からの逆転2点適時打に「何とか前に飛ぶことを祈っていた。何も考えずに食らいついていくだけだった」。劇的な逆転劇で、第1ステージから6連勝でのCS突破を飾った。
あきらめの悪さは、シーズンの戦いでも同様だった。開幕ローテーションの誤算や主力の離脱が相次ぎ、6月末には最大15まで負け越しが膨らんだ。ただ、新人を含む若手に辛抱強く経験を積ませ、7月以降は44勝27敗1分け、勝率6割2分と驚異的な追い上げで3位に滑り込んだ。「3カ月間、勢いだけで勝てるものではない」。相川亮二監督の言葉には、日々成長するチームへの強い自負がにじむ。
この試合では2軍戦でも本塁打のないドラフト5位新人の成瀬脩人が2ランを放つなど、CSでも日替わりのヒーローが生まれた。同僚の故障で最終盤に出場機会を増やした成瀬は「誰が出ても変わらず結果を残せる」。盤石な主力がいるが故、控えとの戦力差が目立った阪神とは対照的な戦いぶり。後半戦から連なる一丸の戦いこそが、DeNAを2年ぶりの大舞台へと押し上げた。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
この記事を書いた人
- 東京スポーツ部
- スポーツ、歴史
関連トピック・ジャンル
ジャンル
